介護の求人を取るために、資格を取ろうとしておられる方も多いと思います。介護の資格には色々とありますが、今回は介護の現場を支援する『ケアマネージャー』の資格をしっかりと解説していきます。
ケアマネージャーは介護プランなどを作り介護の現場を支援
ケアマネージャーは正式には、「介護支援専門員」という名称です。名前の通り、介護に直接携わるという形ではなく支援をするという形の仕事が中心です。ケアマネージャーの役割は、介護サービスを「ケアマネジメント」することが仕事です。つまりは介護のプランを建てたり、介護を必要とする方に、きちんとサービスが実行されているか、あるいは効果が出ているかのチェック(モニタリング)を行なうのがケアマネージャーの仕事です。
給与の高い介護職だが、結構難しい資格…
介護職の中では、最も給与が高くなる介護職の1つです。だからと言って人気があるかと言えば、確かに人気があるのですが、【厳格な受験資格】があるため、受けられる人数が限られます。さらに言えば、試験の合格率も10%~20%程度です。
唯一嬉しい点は、ケアマネジャー試験は、論文試験や実技試験がない5肢択複式で、ほとんどの都道府県でマークシート方式が採用されています。そのため受験資格さえクリアしていれば、チャレンジしやすい試験と言えるのかもしれません。
ケアマネジャー資格の取得条件
ケアマネジャー試験は、一定期間の実務経験がある人でないと受験できません。「受験資格」の対象となるのは、以下の資格です。
- 医師
- 歯科医師
- 介護福祉士
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 薬剤師
- 保健師
- 助産師
- 看護師
- 准看護師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 視能訓練士
- 歯科衛生士
- 言語聴覚士
- 栄養士(管理栄養士を含む)
- 義肢装具士
- あんまマッサージ指圧師
- はり師
- きゅう師
- 柔道整復師
また上記国家資格等を保有していない方でも「相談援助または介護業務に従事している方」で、一定の実務経験を有しておられる方でしたら、ケアマネジャー試験を受験できます。実務経験はその職種により異なりますが、5年以上(かつ900日以上従事、国家資格の場合は登録日起算)または10年以上(かつ1800日以上従事)が必要となります。
故に受験資格が比較的高いと言えます。「介護福祉士からケアマネージャー」、「看護師・准看護士からケアマネージャー」という流れで資格を習得する人が多いです。
ケアマネージャー試験を詳しく調べると免除などがあった
ケアマネージャーは都道府県の認定資格
ケアマネージャーの試験は全国共通の問題と日時で行われますが、実施するのは各都道府県になります。ですので、よく勘違いされますが国家資格ではなく、都道府県の資格となります。
受験手続きや申し込み期間などについても都道府県によって異なりますので、受験の際は、事前に確認しましょう。
試験の日時は?
試験の日時については、全国共通で、毎年10月第4日曜日の午前10時~12時に行われます。受験事項などは、インターネットで調べれば、ある程度出てきますが、毎年6月頃から都道府県庁や試験実施団体、保健所のほか、市町村役所、社会福祉協議会、医師会、看護師会などで詳細が配布されます。
受験の申込みは?
受験申し込み期間は例年7~8月の数週間~1ヶ月程度で、郵送による申し込みでのみ受け付けています。
受験料の支払いは?
受験料はあらかじめ払い込んでおき、払込受領書を貼付する形になります。
受験料の払い込みには専用の払込票を使用し、コンビニエンスストアで払込む形です。
郵便局や金融機関では、今のところ振り込む事ができません。
試験の出題方式は?
試験の方は、試験問題数は全部で60問で、出題方式は五肢複式方式と五肢択一方式となっています。五肢複式方式とは「~なものはどれか。2つ選べ。」というように、5つの選択肢から複数を選択する問題です。
試験の分野・ジャンルは?
出題問題数とジャンルについては以下の通りとなります。
- 介護分野25問
- 保健医療サービスの知識等(基礎)15問
- 保健医療サービスの知識等(総合)5問
- 福祉サービスの知識等15問
ただし、特定の国家資格を持つ人については、その専門分野についての問題が免除されることがありますので、何かの国家資格を持っておられる方は、その免除項目を確認されるのも良いかと思います。
では次項につきましては、介護の資格の1つ、介護事務に関して書かせて頂きます。