前回は、「介護認定調査員の仕事」という職に就きたい人へ向けての話でしたが、今回は「介護認定調査の結果に不服な場合」をテーマにして介護を利用する時に起こりうる内容を紹介します。
介護認定の結果判定に納得がいかない・不服がある場合
介護認定を受けるためには、認定調査や介護認定審査会による審査を経ることになります。
認定の結果に納得できればいいのですが、中には納得出来ない判定に悩む人もいます。
判定に不服がある時はどうすればいいのでしょうか?
多くの場合は介護度の判定は妥当なことが多いが…
コンピューターによる1次判定、介護認定審査会による2次判定の結果で最終的な介護のランクが決定します。すなわち、要支援か要介護、該当なしに分かれます。
たいていの場合、結果は利用者本人も家族も納得することが多いです。審査する人は介護に関する知識や経験が豊富であるため、要介護度も妥当なものになりやすいです。納得のいく介護認定であると言えます。
しかし、中には要介護度に納得のいかない人も出てくるようです。
認知症の方の場合に、納得出来ない判定がでることが多い
特に、認知症のある場合に多いようです。間違った介護認定になってしまいます。認知症のある人は外見ではなかなか分かりにくく、問題行動の有無で判断することが多いです。じっくりと審議しないと分かりにくいといえます。
不服の場合は結果から60日以内に申し立てる
介護認定の結果に不服がある場合、結果が出た日から60日以内に申し立てることができます。
そうすることで、要介護度を変更してもらえる可能性があります。介護認定の結果に不審を抱いても、数か月後に変更を申請をすることはできません。一度サービスを利用してしまうと、変更するには時間がかかってしまいます。
また審議の内容は文書で保存されています。家族であるなら、後で閲覧することができます。納得のいく介護認定になるように、できる限りのことをするのが良いです。
介護認定審査会はどこに設置され、傍聴することはできるのか?
1次判定でコンピューターによるチェックをし、2次判定では介護認定審査会で審査されることになるのですが、この審査会は都道府県のどこに設置されるのでしょうか?
介護認定審査会の内容って聞くことができる
介護認定審査会が開かれる2次判定は、1次判定での結果をもとに話し合われるだけで、本人や家族の意見は反映されません。自分の分からない所で話し合われるため、不安に思う人もいます。
知らないうちに介護認定の結果が出るかと思うと不安になりますよね。なので、認定審査会は傍聴することもできます。(傍聴を非公開にする場合もあります)
認定審査会の設置される場所を確認しておこう
傍聴したくても、アナタの住んでいる市や町で認定審査会が開かれていない場合があります。認定審査会は市町村に各1つ設置されるわけではなく、場合によっては隣の市で開かれる場合もあります。
例えば、隣の市と共同で設置する共同設置の場合、開かれるのはどちらかの市になります。また、住んでいる都道府県と共同して設置する場合、広域連合となり設置される場所も様々になります。
自分が住んでいるのが町や村の場合、たいてい都道府県や隣の市と協力して介護認定審査会が開かれます。介護認定の数も少ないため、他と協力して進めた方が効率的ですよね。
また他の市や都道府県と協力して進める場合、介護認定の認定調査も同様になります。調査官も他の市から来ることもあり得ます。
このように、介護認定や審査会は住んでいる地域によって方法がまちまちです。傍聴を非公開にしている地域もあるので、確認することが大切です。