医療行為はNG!介護士へ転職するなら知っておきたい知識

介護士として転職する介護現場で提供されているサービスは、介護だけとは限りません。医療行為もその中には含まれています。

ただし介護サービスを提供するのが介護士の役割であるのに対し、医療行為は医療職、看護師や医師が提供するのが基本となっています。

ではもう少し具体的に、どのような医療行為が介護の現場においては提供されているのかというと、胃瘻(胃ろう)や経鼻経管栄養、また喀痰吸引がその代表としては挙げられます。

胃ろうや経鼻経管栄養とは、口から食事を噛んで、飲み込むことが難しい人に対して行われる栄養摂取の方法です。胃ろうは、胃に小さな穴を開けてそこに挿入したチューブに食事を流して入れていきます。

経鼻経管栄養は、鼻にチューブを挿入してそこに食事を流し入れていきます。

そして喀痰吸引とは、嚥下力の低下や筋ジストロフィー(筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患)などの病気を原因として、痰を自力で飲むことができない人に対して行われる処置です。
鼻や口、あるいは気管カニューレ(気管内に直接挿入される管)と呼ばれる場所から吸引器を入れ、喉にたまった痰や唾を吸引していきます。

介護士として転職する場合、まず、原則としてこのような医療行為を行うことはできないことは、留意しておく必要があります。

ただし、医療職が常駐していない施設もありますし、夜間などは医療職がいない施設も決して珍しくはありません。そこで介護士でも、条件を満たしていれば、このような医療行為を行うことができる特例が定められています。

その条件として、まずは特定の研修を受けることが挙げられます。
この研修内では、それぞれの医療行為を人形を使って実施する試験があります。一定回数、連続して上手に行うことができれば、合格と認められます。

晴れて合格したとしても、更に実際の介護現場や医療現場において、実際の患者さんに了承を得た上で、実地研修を所定の回数、行う必要があります。
その出来を看護師などに判定してもらい、所定の回数、合格したと認められてようやく、特例で医療行為ができるようになります。

ですから介護士として転職しよう考えている場合、もし可能であれば、先に必要な研修だけでも受けておくといいです。
実際に介護士として働き始めた時、スムーズに実地研修を積むことができ、特例としての医療行為ができる介護士となることができます。

医療行為ができる介護士になれば、そのぶんあなたの価値はあがりますので、働くにしろ転職するにしろ、有利になりますので取得をオススメします。

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