日本では今後、高齢化社会を本格的に迎えます。誰しも生まれ育った自宅で老後を過ごしたいと思いますが、病気になり寝たきりのようになってしまうとそれもなかなか難しくなります。
そこで10年ぐらい前から介護保険ができ、在宅介護をしている高齢者を一時的に預かる老人施設や、自宅で介護することが難しくなった高齢者が暮らす特別養護老人施設はできてきました。
そういう施設で働く人が介護士さんなのですが、まだまだ人手不足でどこの施設でもなり手を探しているのが現状です。
なぜ介護士さんが不人気かというと安い給料で、高齢者の世話をするのはわりに合わないとか、夜勤もあり生活が不規則になるのが敬遠される理由です。
確かにデイサービスだけを行う施設では昼間しか営業していないため、介護士さんは昼間だけの勤務になります。しかしショートステイも合わせてやる施設であれば、夜、高齢者の世話をする介護士さんが必要となります。
当然、夜勤手当がつくので、昼にしか働かない人と比べると高給が望めます。
しかし夜ショートステイを利用する高齢者の場合、症状が重篤な場合があり、仕事の内容はハードなものになる可能性があります。
たとえば認知症の高齢者がお泊りする場合、ちょっと目をはなしたスキに部屋から出て行って徘徊してしまうと、行方不明になる恐れがあります。
それに認知症になると昼夜逆転してしまう高齢者が多いため、夜なのになかなか眠らず、大きな声でわめいたり、暴れたりするかもしれません。単に薬で症状を押さえつければいいというものでもなく、高齢者の行動を見守るのは大変苦労のいることです。
介護士の仕事は人に感謝され、人間らしいとてもやりがいのある仕事ですが、仕事の内容はハードであることは否定できません。
しかしなり手は常にあまりおらず、もしこの業界に転職をすることを考えているなら、甘い気持ちでは長続きすることはできません。介護士に転職するなら高齢者のことを真剣に考え、責任感とやさしい気持ちで接する人間性が重要視されます。