一風変わった富山型デイサービ。その特徴とメリット・デメリットを解説。

デイサービスに関心があるけど、どんな所かどの施設を選べば良いのか悩む人もいるかと思います。たくさんあるデイサービスの中でも一風変わったデイサービスがあります。それが富山型デイサービスです。今回は富山型デイサービスの特徴・魅力、メリット・デメリットをお話します。

スポンサーリンク

富山型デイサービスとは?その特徴を知ろう!

富山が発祥のアットホームデイサービス

一般のデイサービスは高齢者しかいませんが、富山型デイサービスは赤ちゃんから高齢者までだれでも利用ができることが大きな特徴です。「富山型」の名前通り、富山県が発祥のデイサービスです。1995年、看護師3人が「このゆびとーまれ」を始めたのが富山型デイサービスの最初です。

紆余曲折を経ながら、同じような施設が少しずつ増え、現在では全国に1000箇所近く存在しています。富山県で最も多く、100箇所近くあります。

特徴が「数世代が一緒に同じ施設に通う」って!?

赤ちゃんから高齢者まで利用していますがそれぞれ違う福祉サービスを利用しながら同じ施設で過ごしているのが特徴です。

  • 高齢者は介護保険
  • 障害のある人は障害者自立支援法
  • 子どもは児童福祉のサービス

をそれぞれ利用しています。

赤ちゃんや子供がいて、高齢者にメリットあるの?

高齢者にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。子どもが好きな高齢者にとってはとても居心地が良い場所と言えます。赤ちゃんをあやしたり、子どもをしつけたりと高齢者でも役割をもって過ごすことができます。

また、ほとんどの施設が民家を改修して作ったこじんまりした施設であるため、大家族のような雰囲気です。子どもの世話の他にも、洗濯や料理などの家事ができるため、利用者となってもできる役割が多くあります。住み慣れた家の雰囲気と似たような環境で過ごしたいと願う高齢者にとっては適したデイサービスといえるでしょう。

 

富山型デイサービスのデメリット・問題点ってあるの?

富山型デイサービスについてですが、その独自の特徴からくる問題点・クリアすべき課題もあります。

住み慣れた地域で生活したい高齢者にベスト

理念として「住み慣れた地域生活を応援する」というものがあります。なるべく自宅で生活することを大切にしながら、サポートするというのが共通しています。

そのため特別養護老人ホームやグループホームに入所するまでの一時的な預かりを目的としている場合は入所ができません。最後まで住み慣れた地域で生活したいという人が入所できます。一般のデイサービスにはない特徴と言えます。

障害者の児童も同じ条件で使っているかも

高齢者だけでなく障害者や子どもの場合も同様です。例えば、障害のある子どもがいて共働きの家庭の場合、学校が終わってから仕事が終わるまでどこに預けるかが問題となります。中には、引越しをする家庭もありますが、住み慣れた地域で家族が生活するために、富山型デイサービスに子どもを預けている親もいます。

このように、利用者の家族側も富山型デイサービスとはどのような施設なのかを理解しておくことが大切です。

障害者がいることも理解して使おう

また、障害のある利用者もいることを理解しておくことが大切です。一昔前の時代は、障害者は施設にいることが当たり前で、一般の人が出会うことはほとんどありませんでした。そのため、高齢者も富山型デイサービスに入って初めて会うことも多く、とまどうこともあり得ます。

このように、富山型デイサービスは良い事ずくしだけでなく合わない人もいます。特徴をよく理解して、利用することが大切です。

 

富山型デイサービスで働く人のメリットとは?

では逆に富山型デイサービスで働くメリットとは何でしょうか?

地域密着だからこその特徴

富山型デイサービスの多くが住宅街の中にあるため地域との交流が盛んです。例えば、正月にもちつきをする時は近所に住んでいる人にも案内を出してスタッフ・利用者に交じって餅を食べています。近所で野菜を作っている人がいればおすそ分けを頂くこともあります。このように、どのような施設か知れ渡っているからこそ様々な関わりがあります。

働くスタッフにも有利な富山型

また、誰でも利用ができるということで保育園に入る前の子どもも利用します。スタッフの子どもであったり、近所に住んでいる人の子どもであったりと様々ですが、高齢者はとても喜んでいます。介護職として働きながら子育てをしている女性にとっても働きやすいと言えます。年齢制限がないため、仕事と育児を両立することができると言えます。

障害者にも実は働きやすく、就労支援B型としても!

障害のある人にとっても働きやすい場です。料理や洗濯など、生活に密着している仕事が多いため、職場だけでなく自宅で暮らす時も活かせるスキルが多いです。就労支援B型として機能している富山型デイサービスも多いです。障害のある人でも、働く喜びを感じています。

まだまだ、課題は多いけれども…今後に期待したい

このように富山型デイサービスは一般のデイサービスにはないような取組を多くしています。富山県が多くの補助金を出していることも関係しています。富山県以外の都道府県ではまだまだ制度が整っておらず、これからの課題となっていますが、今後も期待できるサービス形態です。求人があったら申し込んでみても良いかもしれませんね!

おまけ:筆者も富山型デイサービスに伺いました!

余談ですが、筆者も縁があって富山県にある富山型デイサービス「にぎやか」に訪れたことがあります。夕方くらいに伺ったのですが、一軒家におじいちゃん、中学生くらいの子、赤ちゃん、それと施設の人が名前の通り『にぎやか』にしていたのを覚えています。ちなみに、「にぎやか」は2番目にできた富山型デイサービスだそうです。

タイトルとURLをコピーしました